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聴いちゃった体

聴くのは楽しい!
でも、聴いたら最後、前の自分には戻れない!

数多くのインタビューを通して、人が自分の体をどんなふうにとらえているのか、人の体は世界をどのようにとらえているのかなど、人と体との関係をさまざまな角度から表現されている伊藤亜紗さんと、東日本大震災の被災地をはじめ、日本各地で、その土地の人の声を聞き、記録と記憶を伝える活動をされている瀬尾夏美さん、ふだんの活動から「聴く」ことに長けたお二人の往復書簡。

小さな声をひろい、そこから見える豊かな世界を描いているお二人が、「話を聴く」ことについて、聞き合い、語り合います。

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著者略歴

  1. 伊藤 亜紗

    美学者。東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長、同リベラルアーツ研究教育院教授。哲学や身体、利他に関連しつつ、横断的な研究を行っている。主な著書に『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』(講談社学術文庫)、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)、『手の倫理』(講談社選書メチエ)、『きみの体は何者か』(ちくまQブックス)、『体はゆく』(文藝春秋)など多数。サントリー学芸賞、日本学術振興会賞、学士院学術奨励賞、(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞などを受賞。1979年東京生まれ。

  2. 瀬尾 夏美

    アーティスト、作家。土地の人びとの言葉と風景の記録を考えながら、絵や文章をつくる。さまざまな地域やコミュニティと協働しながら記録し、表現するコレクティブ「NOOK」を立ち上げ、災禍の記録を掘り起こし、それらを用いた表現を模索する「カロクリサイクル」に取り組みながら、語れなさや記憶の継承をテーマに旅をする。主な著書に『あわいゆくころ』(晶文社)、『二重のまち/交代地のうた』(書肆侃侃房)、『声の地層』(生きのびるブックス)など。映像作家の小森はるかとの共同制作として、《波のした、土のうえ》(2014)、《二重のまち/交代地のうたを編む》(2020)、「11歳だったわたしは」(2021-)など。1988年東京生まれ。
    (撮影:Hiroshi Ikeda)

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