名前のない不正義を明らかにし、誰かの負担によって誰かが利益を得る権力構造を問い続けてきたフェミニズム。他者や自分の弱さに向きあい、他者への関心と、誰もが抱える脆弱性から社会を考えてきたケアの議論。両者に共通するのは、「自立した強い個人」を前提とする社会像や、私的なこと/公的なこと、依存/自立といった二分法を問い直す視点です。
弱さから社会を照らし直したとき、知の定説はゆらぎ、生きられる経験の意味は変わりうるのではないか? 『フェミニズムを学ぶ人のために』『ケアを学ぶ人のために』の刊行を記念して、編者の申琪榮さんと西村ユミさんが「ケア的なことは政治的なこと」と題して対談しました(2026年7月25日、UNITÉ〔ユニテ〕)。その内容を2回にわけてレポートします。
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